REPORT of SHIBUYA SLOW STREAM vol.4

REPORT of SHIBUYA SLOW STREAM vol.4

 

8月のテーマ:「ゆうすずみ」

8/7(土)〜8(日)の「SHIBUYA SLOW STREAM」のテーマは「ゆうすずみ」。(台風予報により残念ながら8日(日)のみの開催となりました。)渋谷のまちで涼を取るという挑戦。冷房の効いたお店に入ることにプラスして、屋外で涼むことの可能性にも目を向けたい。ちょっと懐かしいようで新しい。そんな夏のまちの景色を生み出したい。夏だからこそのくつろぎの景色も生まれるはず。そんな想いでの開催です。
 

目次

開催概要
 

 
足水スペース
フードトラックも並ぶ稲荷橋広場に、冷たい水で満たされた足水スペースが広々登場。今回は開催時間をいつもより遅らせて、ティータイムからのオープンです。少しずつ、渋谷川沿いを通り抜ける風、そしてビル風!?のような空気も流れはじめる時間。フードやドリンクを片手に、足を水にゆだねれば、「いつものトクベツ」な会話も広がるかも。
 
 
crep(ピクニックラグ、ワークショップ)
「創業以来、紙と共に歩んできた再生紙のスペシャリスト集団」である山陽製紙さんのプロジェクト「crep」。工業用のクレープ紙は、電線などを包装する紙として使われているものですが、crepさんはそんなクレープ紙が持つ耐水性や強度、伸縮性というポイントに注目し、ピクニックラグやポーチといったグッズにアップサイクルされています。今回はcrepさんにとっても初めての取り組みとなる、オリジナルピクニックラグづくりのワークショップが行われました。自分のイラストや文字を印刷して後日配送してくれます。自分でつくったラグを広げれば、居心地良し、遊び心良しな気分になるはず。
 
 
ソマノベース(木材製品、ワークショップ)
「林業をイノベート」し「土砂災害での人的被害をゼロ」を目指す、ソマノベースさん。自宅にいながら山づくりに参加できる観葉植物「MODRINAE(もどりなえ)」の販売や、素朴な木を使った行燈やマイ箸のワークショップを実施。「MODRINAE」は自宅で木の苗を育てて送れば、それを植林してくれるそう。そして、木材製品になって戻ってくるという仕組み。都市にいながら、森とつながる。気候変動などの地球環境も気にかかる昨今。涼みながら楽しみながら、学ぶこと想像する。そんな時間が流れます。
 
 
WaQ!!!(Tシャツ展示、ワークショップ)
「わがままを身に纏い、人生に前のめりになろう」というWaQ!!!さん。「Tシャツにラクガキすれば、人は誰でもわがままになれる」と言います。「わがまま」って、きっと自分に正直であること。それは他の人への寛容さも同時についてくる。Tシャツをキャンバスにした、落書きのしあいには、そんなコミュニケーションが生まれる魅力があります。そして、手の痕跡が残る落書きの風合いはなんだかまちでとても目立ちます。
 
 
100BANCH(展示)
「若い世代とともに新しい価値創造に取り組む『未来をつくる実験区』」という100BANCHさん。ソマノベースとWaQ!!!さんも、100BANCHから生まれたプロジェクト。数々の実験や挑戦の成果をまとめた書籍のお披露目です。そんな100BANCHさんの拠点は渋谷ストリームからもほど近くの渋谷川沿い。ご近所からの出張出店です。そんなわけで、関心をお寄せいただいた方には、そんな秘密基地のような拠点もお散歩がてら案内をしていただいたりと、特別なショートトリップツアーのよう。SHIBUYA SLOW STREAMでは、これからも渋谷川沿いでの連携を深めていく予定なので、乞うご期待です。
 
 
MELAME(アウトドアギア)
「アウトドアを面白く!」というメレームさん。「心が和むようなちょっと面白い」アウトドアギアを豊富に揃える中で、今回は擬態系スツール「KIRIKABU」やスパイス好きの為のアウトドアスパイス「アウスパ」を……という予定が、台風予報による初日開催見送りのため、残念ながらご出店叶わずでした。またの機会を是非お楽しみに。
 
 
渋谷川をぐるっと一周、ゴミ拾い
渋谷川は、今ではカルガモなどの生き物も訪れるようになりましたが、まだまだ川へのゴミの投げ入れの問題や季節によっては害虫の発生といった課題もあります。SHIBUYA SLOW STREAMは、イベントを通じてみんなで渋谷川周辺の景色や環境に目を向けて、居心地の良い水辺空間をつくっていきたいと考えています。そこで、いつもの清掃活動に加えて、イベント内でも参加型のゴミ拾い活動も進めています。回数を重ねていくほどに、エリアもきれいになる。そんな取り組みになることを願っています。
 
 

「ゆうすずみ」をふりかえって

まちに居場所がない。それが問題だ。ベンチがない?静かな場所がない?意外に思われることも多いのですが、渋谷川沿いにはベンチがたくさんあります。そして、駅周辺の喧騒からは距離おいたちょっとした静けさも流れるところです。このエリアのそんな魅力を感じてもらいたい。ゆっくり過ごしてもらいたい。でも、やっぱり夏は暑すぎる。それも問題だ。今回のテーマである「ゆうすずみ」にはそんな2つの着眼が根底にありました。まだ冷房が普及する前の時代、人々は夕方になると縁側や軒先に出て涼を取りながら、談笑をしていたと聞きます。もちろん昔は良かったという話に終始してはいけませんし、過去を過剰に美化することにも慎重にならないといけません。とはいえ、そんなかつての暮らしの営みが羨ましくなるのも正直なところ。SHIBUYA SLOW STREAMは、いろんな「スロウさ」を生み出す実験でもあります。涼をとったということは、次は暖をとるということか。そもそも、川沿いならではの良い風、良い空気を味わえることが大切なのでは……。などなど、そんな考えが広がります。引き続き、想いは変えずテーマの切り口は変えて、ほぼ毎月開催を目指して継続していきます。また、ご来場をいただくお客様はもとより、出店をしてみたいプレイヤーの方も募集中です。お気軽にお問い合わせください!